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第3章 はじめてみましょう
どの通貨にするか
ブローカーによっても扱っている通貨の組み合わせはさまざまです。新興国たとえば中国人民元などを売りにしている会社もあります。しかし2章でも述べたように主要な為替取引というのは、ドルを中心にユーロ、円、ポンド、豪ドル、カナダドル、スイスフランくらいまでです。人民元のようにドルに対していくらと決められてるような通貨は、他国との経済活動の結びつきが強まるにつけ、実勢に近いレートで取引を行う必要から先物やOTCなどで取引されています。中国株のヘッジで売買するなど使い方はあるとは思いますが、儲けていくための為替取引として行うにはまだまだ未成熟な通貨と言えます。また肯定レートが安いままでも、実勢レートにはすでに将来が織り込まれているものです。
情報が実しやかにマスコミなどで流れ始めた頃にはすでに相場にその方向で入ることが時すでに遅しであったり、そもそもいくらが妥当な値段なのか自体未知数ですし、そのぶれの範囲は大変大きいものです。
人民元が大幅に動く際の一瞬のチャンスに賭けるよりも、それまで動き続け、流動性もあるドル円相場などに入って行くほうがお金を残すチャンスはより広がるはずです。巨大な市場であり、流動性が大変高く、合理的かつ洗練されたマーケットであるという良さを最大限活かさない手はありません。
ユーロドルなどはドル円相場よりも商いは多いのですが、日本で取引を行うことを考えればまず身近なドル円相場から始めて、感覚を掴んでいくのはどうでしょう。まずひとつの通貨で相場を見る目ができてくると他の通貨にも手を出しやすいと思います。ユーロ円もドル円に次いで、比較的ニュースなどで情報が得やすいと思いますが、2章で説明しましたように、クロスレートが主体なので、必然的にユーロドルの動きも見ていく必要があります。
次の章では、実際にドル円相場で売買のシュミレーションをしてみましょう。