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第5章 情報収集の仕方

外国為替取引のマーケットが巨大であることはすでにご理解頂いていると思いますが、これだけ大きなマーケットになってくると単なる需給だけで相場のレベルを動かすのは容易なことではありません。ではいったい何が相場を動かしているのでしょう。それは言うまでもなく、日々刻々と流れてくる情報なのです。

どこかの年金資金が大玉を振るって買っていても、その金額だけで相場が上がっていくのではありません。政府当局が通貨介入をするから、為替相場が大きく変動するわけではありません。そうした情報をもとに他の多くの参加者一同もが一緒に「ちょうちん」をつけて買っていく、もしくはそれまで売り込んでいた人がイヤイヤ買い戻させられる、という格好で相場は順次動いていくのです。

良い相場観を身につけるには、こまめに情報を集め、それらを分析することが大切です。特殊なツールや不必要な出費も要りません。新聞や雑誌、さらにインターネットがあれば十分なのです。しかしここでさらに重要なことは、情報そのものは、インターネットの発達もあって、取ろうと思えば大量に入手できますが、情報を取ることが目的化したり、その情報をただ鵜呑みにして売買を行うのは必ずしもいい結果が得られるとは限らないということです。このことは心に留めておかなくてはおけません。

情報にはさまざまタイプがあります。新聞記事などのように結果の解説を中心とした情報もあれば、いろいろな技術を駆使して少しでも未来を予見しようとする情報もあります。様々な情報にいかに接し、いかに解釈し、またいかに行動すべきかを次に見ていきたいと思います。