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第5章 ニュースで見るアプローチ

ファンダメンタルズ

株価の変動要因にはおおまかに分けて、景気、金利、為替、インフレ、政治というものがある。これらの要因に直接的に関係してくるものを解析することをファンダメンタルズ分析という。「経済のファンダメンタルズといっても、昨日と今日とでは変わるはずがない」と相場に取り組む人の中にはファンダメンタルズを軽視する風潮が強い。確かにファンダメンタルズはエコノミストらの絵空事で、目の前の相場の役にはまったく立たないという場合もあるかもしれない。

しかし、今までの相場を支えてきたファンダメンタルズの前提が崩れてしまう瞬間は、相場の流れを大きく変えてしまう力を持っていて、日経平均株価などのベータ値を簡単に揺さぶるくらいの大きな影響力がある。そういったファンダメンタルズの変化の兆しを読み取るためは、メディアで取れる情報に頼るしかないのである。

このようなニュースは特殊な人々だけが入手可能な情報ではなく、NHKやCNN、インターネットや新聞などの報道機関を通じて、だれでも無料で触れることの出来る情報である。さらにいえば、多くの人が同等の条件で接することのできる情報のみが、経済のファンダメンタルズを形成し、市場で価格を決定する力を持っているのである。

ファンダメンタルズに影響を与える情報というのは、いろいろな区分が可能である。

時間的に分ければ、

  1. 発表される日時があらかじめ定まっていて、市場の参加者全員が息を飲んで公表されるのを待つことができるもの
  2. 不意に突発的に飛び込んでくる不定期なもの
とがある。

他には、

  1. 先行指標
  2. 遅行指標
  1. 国全体の経済活動のようなマクロ的なもの
  2. 個別企業の決算発表のようなミクロ的なもの
という切り口もある。

また税制など消費者心理や株式市場そのものに影響を与えるような、直接的には経済とは関係がないように見える一般情報も多くある。