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第5章 ニュースで見るアプローチ

企業決算

会社の価値である株式の時価総額というものは、会社の持っている現金や土地といった実物資産の総額と、将来、生み出すであろう利益に対する期待値の合計から成っている。

よって、各企業の決算発表が株式市場に大きな影響をおよぼすのは当然である。決算という過去の数字も大切だが、最近では会社の出す来期の業績見通しにも注目が集まっている。日経平均株価に関してはハイテク企業の寄与度が大きいので、決算発表をひかえたハイテクやIT関連の会社のアナリスト予想は要チェックとなる。どの会社が何日何時に決算発表をするかは、事前にカレンダーでチェックできるようになっており、大手の証券会社はすべて自社予想を出している。

現在の株価はそうした予想を織り込んで価格形成されているはずなので、予想値と異なったものが出てきた場合は、すぐに日経先物で対応するようにしたい。日本の株式市場が引けてしまった後に決算発表する会社も多いので、夕方に始まるシンガポールの日経先物の値動きも見逃せないということになる。日経先物のナイトセッションに参加できない場合でも、翌日以降の相場観を養ううえでも参考にすべきである。

ひとつの企業が好決算を発表した場合、大体そのセクター全体が良いとされ、値がさ株にも回りまわって影響を与えることになり、日経平均株価を押し上げる原動力になる。よって、日経平均株価の採用銘柄ではないからといって、無視できる材料はほとんどないといっていいだろう。

市場が引けてから発表される企業決算が多いのはアメリカも同様であって、こちらのほうはダウ平均やナスダック総合指数の終値に反映されていないことになる。24時間やっているグローベックス(=CME)での株価指数先物の値段の変動を参照したりするなどして、日経先物にどの程度のインパクトがあってしかるべきか、シカゴの日経先物の終値よりどのくらいの値段の変動があってしかるべきかを考え、朝から始まる日経先物のマザーマーケットに備える。