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第2章 市場のルール

取引所のルール

あらゆる商取引には取引をする形式が決まっているが、金融マーケットで売買をおこなうにあたっても、最低限のルールを知らなければならない。まず取引がどのようにおこなわれるのか見てみよう。金融マーケットの取引は、相対取引と取引所取引の二つがある。

取引所取引とは、東京証券取引所などのような物理的なスペースで1箇所に取引を集中させて行うものをいう。そこで取引されるためには上場という手続きを踏む必要があり、上場されるためには流動性、信用、情報開示などさまざまな条件が求められる。取引所では価格優先・時間優先の原則があり、匿名性が尊ばれる。ふつうに株式とか債券の購入といった場合はほとんどのケースがこの取引所取引のことをいい、新聞などでも見られるように価格の公示性も高い。日経先物は取引所取引である。

いっぽう、取引所取引ではおこなわれない取引のことを相対取引という。OTCとも呼ばれる。個別案件ごとに条件や値段が決められていき、匿名性は認められない。銀行預金がその代表的なものであり、住宅ローンや外国為替、リース契約などはみなOTC取引である。最近では証券取引の自由化のため、元来が取引所取引を義務付けられていた有価証券でさえも、時間外・取引所外での値付けや売買が出来るようになって、それらは一時的にOTC扱いとなるが事後的に取引所に報告すればよいということになっている。