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第5章 ニュースで見るアプローチ

センチメント調査

アンケート形式の調査で作られるものであり、調査対象が個人であったり法人であったりする。消費者マインドや設備投資意欲を探るには絶好のものである。しかしながら、株価が高値を維持している時期などに調査を行うと、比較的高い数値が出やすいこともあって、株価の遅行指標でしかないという見方もある。

日本で代表的なものは「日銀短観」で、この指標の出る週は事前予想に基づいて株式市場でのポジションが形成されることが多く、発表されるその瞬間までその動きを止めない傾向が強い。それだけ世間全般が気にしている指標だということであり、日本政府や日銀もそれに対して経済対策や金融政策を打ってくることが多い。市場の関心が高い分だけ、発表直後の市場は虚無感に覆われる。非常に良い数値が出ても、材料出尽くしということでかえって株価が下げてしまうことすらある。日銀短観はファンダメンタルズを変えてしまうほどの大きな材料であることは間違いないが、その結果が判明してから日経先物でポジションを新規に作っていくには遅きに失する場合が多いようだ。

米国のような楽観的人種が多い国では、特にこうしたセンチメント調査が好まれるようで、毎月たくさんの種類のセンチメント調査が発表されている。そのつど米国の株式市場は一喜一憂しているのだが、その影響が回りまわって日本の株式市場にも及んでくる。