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第6章 テクニカルで見るアプローチ

高値と安値

高値と安値はいちばん気に留めておかなくてはいけない数値である。特に最近の高値と安値、例えば前日の高値と安値は重要である。高値と安値はテクニカルポイントとなりうるのである。昨日の高値というものは、そのあたりで売り損なった連中が意識して売り注文を出してくるはずであるし、また昨日そこまで買い進んでシコリを抱えている連中も逃げの売りを出してくるはずである。

したがって高値に近づくにつれて売り圧力は大きくなるわけで、高値を超えてくるためには新しい材料が必要となってくる。高値を超えさえすれば、ほとんどの売り物はさばけてしまっているため、相場は軽くなる。抜けたことによって今度は買い手が多くなり、抵抗線が支持線に変わってしまうのだ。積極的にさらに高いところまで買われてしまうと、ショート勢の押しの目安は支持線ということになる。支持線手前では相当に買い需要が生まれてくる。

つまり、昨日の高値がどこであったかを意識して相場に向かうのとそうでないのとでは、対処の仕方に雲泥の差が出来てしまうのである。安値の場合もまた然り。高値と安値が問われるのは前日のものだけではない。月中の高値・安値も大切だし、年初来の高値や安値はもっと重要である。一日のうちでも後場であれば、午前だけの高値と安値は記憶しておくべきである。