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第4章 価格で見たアプローチ

プライスアクション

需給の結果がすべて価格の推移に現れる。相場が2,3,4と上がってきたら、その日に売り込んだ連中は全滅しているのは明らかなので、すぐにでも買い戻したいくらいに買い圧力は強くなっていることが多い。したがって、価格の振舞い(=プライスアクション)だけを追っていけば、目先の需給に関しては理解可能だというということだ。

さてその価格にはいろいろなものがある。メインの日経先物のプライスアクションを追い続けるのはもちろん当然のことである。

直接、取引画面で板などを見てさえすれば、今は買われているのか、売られているのか、すぐにわかる。買い相場(=ビッド)のほうが出会っていたらギブンといい、誰かが積極的に売り込んでいるのである。反対に売り相場(=オファー)のほうが出会っていたならテイクンで、誰かが買っているのである。

しかし、日経先物のワールドだけで起こっていることなどは資本市場全体からみればちっぽけなものだ。同時進行している別の市場ものぞいてみよう。他の市場の関係者がどう考えているのかを参考にするのである。たとえば日本時間であれば、日本国債の先物市場の動きや外国為替市場の動きを見ていると、日経先物を買おうと思っていた手が止まることもあるかもしれないし、せっかく買って持っていたものでも手放したくなるかもしれない。日経先物のプライスアクションだけから判断していては「こんな高いところを買っていけるか」と思っていても、他の市場の価格の動きが背中を押してくれるかもしれないのである。

要は「誰が買った」とか、「誰かがこれから買いに行くぞ」といった特殊な情報は入らないことを前提にして相場に臨むのである。そうして他の市場のプライスアクションを参考にすることで補うのだ。特殊情報に頼っていると入ってこなくなる恐怖はあるが、価格情報は無限であるから途切れる心配はない。