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第4章 価格で見たアプローチ
TOPIX
NTスプレッドとは日経平均株価をTOPIXで割った数字のことで、だいたい10倍前後で推移している。10倍を大きく超えてきて12倍などに迫っているときは日経平均のほうが相対的に強いわけで、日経平均の特徴である値がさ株がより大きく上がっているということになる。日経平均の構成銘柄のうち値がさ株と呼ばれるものは電機・ハイテク・ITに多いので、NT倍率が上がっているときは、ハイテクが主に買われているのだろうと判断できる。またNTスプレッドが下がっているときはどうか。TOPIXの構成上、影響力の大きいもの、すなわち銀行株など時価総額の大きいものがより買われていることになる。
ここで重要なことは、日経先物に手を出しているときでもTOPIX先物にも目を向けていなければいけないということだ。NTスプレッドはダイナミックに動くものではないので、日中は不変であると思ってよい。単純に日経先物はTOPIXの10倍だと考えよう。TOPIXが1ポイント上がったら、日経平均も10円上がるものだと思って行動する。日経先物を買ってロングで持っていても、TOPIX先物のほうで大きな売りが出てきて値段を下げ始めたら、これから起こるかもしれない危険を察知しなくてはいけない。たとえ日経先物の値段が動いていなくても、アクションを起こす心づもりだけはしておかないといけないということになる。