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第4章 価格で見たアプローチ

価格の先行性

世の中で何が起こっているのかわからない。いろいろ気をつけて情報を集めているつもりであっても、ニュースとして我々の眼に触れるようになるまでには時間を要する。突発的に予想もしないことが起こっても、だれも親切に教えてはくれないが、価格だけは何かを語ってくれるのである。

いきなり日経先物が急落した。何が原因なのか調べていてもわからない。JGB先物も急騰している。円相場もかなりの勢いで円安になっている。日経先物は500円も落ちてしまっているが、このあとどうしよう。このような局面は必ずあるが、なんでそうなったかは、この際重要ではない。すべての日本に絡んだ価格がマイナス方向に反応しているのだ。日経先物のロングポジションを損切ることはあたり前で、目をつぶって日経先物を売り込んでいかないといけないところだ。

かなり時間がたってから「テロだった」などと原因が判明するものであるが、その時は相場はさらに進んでいるのだ。価格に妙な動きが見えたなら、「何かあったんだな」と考え、価格のほうを信じるようにする。たとえそれが注文の誤発注のためであったり、デマ情報のためであっても構わないのだ。