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第4章 価格で見たアプローチ

円相場

円高は日本経済にとってよくないものとされているので、円相場も気にしておこう。特に東京市場のコアタイムでは円相場に敏感な株も多い。円相場に一番敏感に反応するのは輸出企業である。細かくウオッチする必要はないが、リアルタイムの相場情報は無料で入手できるので、50銭以上の変動が見られたなら注意しよう。110.00から110.50まで円安になっているのならば、日経先物を買っていかないまでも、ショートポジションであれば閉じる用意をする。反対に円高であれば、日経先物を売り込んでいく準備をする。

日本の外為市場では毎日午前10時前に銀行の公示レートの決定があるので、その時間の前後は円安に振れることが多い。また最近はおこなわれていないが、日本当局による為替相場への介入が騒がれているときは、とくに注意する必要がある。

経済指標が発表された直後などで日経先物が小動きであっても、円相場は激しく反応していることがある。その際は大いに参考にしなくてはいけない。ただし、この場合の対処のしかたは反対となる。日本の経済指標が出た結果に対して動いているのだから、指標の内容がよいと受け止められたのか、悪いものと受け止められたのかがポイントになる。円安が進行しているようであれば、指標の内容が悪かったのだと解釈されていることを意味し、そのようなときには円安だからといって日経先物を買っていったら即死する。経済指標の発表の直後だけは、円安に対しては日経先物は売りで臨むというのがベーシックな行動である。