HOME > 外国為替について > 第5章 情報収集の仕方 > 情報の種類 C要人の発言
第5章 情報収集の仕方
情報の種類 C要人の発言
その時々に発せられる要人の発言も、マーケットを動かす要因となります。Aに登場したFRB議長の議会証言のように日時が決まっているものもありますが、Bの時事ニュースと同じように市場が予定に組んでいない突発的なものも多くあります。政治家が外遊先でしゃべることや、マスコミの取材に答えるという形で後から漏れてくるものがそれです。情報リークというのもこれに当てはまります。しかし往々にして、相場がかなり動いた後で「実はこういう発言があったのだ」というニュースが出てくることが多いので、その時には確かめようもありません。
また特にその時々に市場が敏感になっている事に関して、何か発言があった場合に相場は反応します。例えば人民元の切上げ問題に関してアメリカ議会での圧力が徐々に高まっているなか、中国政府の要人が「アメリカからの圧力には屈しない」、「中国は為替政策を独自で判断する」などと発言すれば、それまで売り込まれてきていたドル円なども一気にドル高方向へ大きく振れたりします。市場におけるポジション調整といってもいいでしょう。
発言内容も、短期的なものから中長期にわたるものまで様々です。マーケットでの反応はその日限りの短期的なものが多いように感じますが、本当に中長期に関わるような重要な内容をふくんだものの場合、後になっても幾たびとなく蒸し返されたり、同じような発言の繰り返しによって、そこから新しい大きなトレンドを形成していくといったこともあります。