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第5章 情報収集の仕方
情報の種類 Hチャートなどのテクニカル情報
Fではチャートを占いにたとえて、チャーチストの方々には失礼な表現もしましたが、チャートは決して当てならない単なる数字を集めた図柄ではありません。チャートは為替だけでなく、株式をはじめ相場と名のつくものにはすべて使われています。チャートは相場における数字を、歴然と過去のデータとして表わしているものなので、相場のトレンドや値段を見ていくための目安として大変参考になります。
チャートなどのテクニカル分析は、古くは江戸時代の日本の米相場を見るために発達した酒田五法に始まり、海外でも次々と新しいテクニカル分析が生まれてきています。その分析方法や解釈はさまざまですし、高額なチャート教室のようなものも存在するようです。統計がお好きな方であれば、今はデータベースソフトなども手軽に手に入るので、自分で簡易的なものを作るということもできます。
なぜこれほどテクニカル分析が長生きできているのでしょうか?
信奉者の多くが口にするのは、その客観性です。事実だけを記録し、幾何学的に将来のレベルを見ていこうとする姿勢であり、そこに非論理的なもの、非科学的なものの入る余地はありません。そして何より最大の特徴は政治経済のファンダメンタルズをまったく無視している点です。数値のみによる解析ですから、特にシステムトレーディングといったものには最適で、これによって損を出すことがあってもだれも文句を言わないという不思議な環境が整っています。
自分のトレーディングにどの程度までテクニカルな要素を取り入れていくかは好み次第ですが、少なくともテクニカルの信奉者が多くいるということがわかっていれば、これから相場に入ろうとするあなたも参考にせざるをえません。
なにしろテクニカル分析に基づいたシステムトレードから出てくる注文は、売りや買いの出動が価格のレベルで設定されているだけで、いったん出動となるとどんなレートでもお構いなく無慈悲に注文執行してきます。みすみすそれを指をくわえて眺めている手はありません。自分は信じている、いないに関わらず、ローソクチャートや一目均衡表、RSI、ポイント&フィギアなどにおける節目だけは押さえておきたいものです。