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第8章 マーケットに臨む姿勢
利食いの難しさ
損切りは機械的に行うことにより、自分の資金の必要以上の目減りを防ぐことが出来る。ある意味では簡単なことなのである。しかし相場に参加する以上、資金を減らないように工夫するだけでは不十分である。そもそもの目的はお金を増やすことである。損益に関係なく確実に取引手数料が引かれるなかで、損切りした取引もコストとしてのしかかる以上、儲け方にも工夫が要るのである。勝敗が五分五分で、勝つときと負けるときで同じことをやっていたなら、100回やれば確実に資金は減っていく。
利食いは難しい。ポジションがフェイバーになっているという気分のいい状態で次のアクションを起こすのは、ある程度の戦術が必要となる。損切りは「また元に戻るのではないか」という邪念との戦いだったが、利食いはいつやめても儲けが出るだけに、煩悩との戦いになる。