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第8章 マーケットに臨む姿勢

相場観

14000円くらいで値段が推移した後の15000円と、16000円台で値段が推移した後の15000円は、おなじく現在のプライスが15000円と言っても、ぜんぜん意味合いが違う。

相場観がいいという人は、相場がどのような道のりをたどってここまできたかなど、記憶力の良い人が多いようだ。しかし最近では優れたコンピューターがいくらでもあり、相場が歩んできた道のりを画面に描かせるくらいは朝飯前で、記憶力に頼らなくても誰にでも現在の位置と状況が認識できるようになっている。

では全員が同じものを見ているのに、なぜ自分は相場が上がると強気になったのだろうか? 需給を論じているときと同じで、値段が上がってきたからである。当初は強気であっても、相場が下がりだせば、やっぱり売ろうかと弱気になることもある。上がるだろうとか下がるだろうという相場観は、目先の相場でいくらでも変わるわけであり、それは「眼前の値段により忠実であれ」ということの裏返しなのである。よく相場の動きを見ること、ファンダメンタルズなどの背景となる動きに関係する情報を入れておくことで、自然によい相場観を持てるようになるだろう。