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第2章 市場のルール

ナイトセッション

シンガポール(=SGX)のナイトセッションは夕方の16時30分から始まり、20時ちょうどまで場が開いている。日本の現物株の市場は閉じられているが、日経先物がひとつの株価のように振る舞い、海外の材料を価格に織り込もうとして動くのである。この時間はちょうど欧州アワーに相当しており、ドイツやイギリスなどで起こっていることを材料にして日経先物の価格は値動きを刻み続ける。

特に同じ株価指数という意味でFT(イギリスの代表的な株価指数)先物やDAX(ドイツの株価指数)先物の動きには敏感にならざるをえず、それらが上昇したら日経先物も同程度の価格が上がるようにバイアスがかかってくる。ダウやS&P、ナスダックなどアメリカの株価指数先物も24時間にわたって電子取引がされているが、この時間帯ではまだ早朝であるはずのアメリカも、日経先物と同様に欧州株に引きずられて上がったり下がったりするので、海外の株価指数の値動きを見ていることも重要となる。

夜の20時以降は、日経先物は場をシカゴ(=CME)に移す。この時間になるとさすがにアメリカ市場の動きが中心となり、日経先物はダウやS&P、ナスダックなどの株価指数先物と同じ動きをすることになる。ダウが1%落ちたからといって日経先物も同じく1%落ちるというものではないが、少なくとも反対方向には行かないわけで、自分が相場の流れと反対方向のポジションを持っているときなどは、どんどんロスカットしていかないといけないのである。翌朝の日本の市場が開くまで待ったところで、都合よく前日の終値で翌日も始まってくれるということはありえないのである。海外の相場動向にあわせて日本株のベータ値も変化し続けていくものと考える。